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ブクブクうがいが出来たらフッ素洗口!

2015/12/18



フッ素とはどんな物を使えばいいか分からないという方がいらっしゃるの
ではないでしょうか。
色んなフッ素がある中で今回はうがいによるフッ素(フッ化物洗口)
をご紹介したいと思います。
1.フッ素洗口とは?

フッ化物洗口は、フッ化物水溶液を用いてブクブクうがいを行い、

歯のエナ メル質表面にフッ化物を作用させる方法です。

簡便で費用が安く、萌出直後の歯に比較的高い効果が得られます。
局所応用法の中では費用対効果に 最も優れた方法で、学童期を中心とした
永久歯のむし歯予防対策として有用な方法です。
定期的なフッ化物歯面塗布や、家庭でのフッ化物配合歯磨剤と
併用しても問題はありません。
また、成人・高齢者においても隣接面や 根面のむし歯予防に効果的です。
当院では、ミラノールを使用しています。
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ミラノール顆粒,11% 株式会社ビーブランド・メディコーデンタル

主成分 フッ化ナトリウム
剤形 白色の顆粒剤、1g中フッ化ナトリウム,110mg含有image

 

2.その効果は?

歯のエナメル質の耐酸性を増強し、再石灰化を促進して歯質を強化します。

また、歯垢細菌の代謝活性抑制作用があります。

 

洗口法には、毎日法週1回法があります。

 毎日法:

通常、1包(1g分包または1.8g分包)を水200mLに溶解。

主成分として0.05%(フッ化物として約250ppm)

または主成分として0.1%(フッ化物として約450ppm)〕して、

1回5〜10mLを取り出し、1日1回食後または就寝前に洗口します。

比較的低濃度であるため、保育園や幼稚園に向いています。

週1回法:

通常、1包(1.8g分包)を水100mLに溶解。

主成分として0.2%(フッ化物として約900ppm)〕して、

1回5〜10mLを取り出し、週1回食後または就寝前に洗口します。

毎日法の4倍の濃度で、1回の洗口液量は10mlのため

                                                                     小学生以上の年齢に向いています。

 

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使用する際は、間違いなく洗口できることを確認してから、使用してください。

洗口ができない場合は、水で洗口練習をしてください。

飲み込むおそれのある方には使用しないでください。

誤って飲み込まないように下向き加減で口を閉じ、

頬を動かすブクブク洗口をしてください。

 

 ⚠︎誤って飲用し、嘔吐、腹痛、下痢などの急性中毒症状を起こした場合には、

牛乳などのカルシウム剤を応急的に服用し、医師の診療を受けてください。

使い忘れた場合は、気がついた時に洗口してください。

ただし、次の洗口する時間が近い場合は1回とばして、

次の時間に1回洗口してください。

一度に2回分を使用しないでください。

誤って多く使用した場合は歯科医師または薬剤師に相談してください。

⚠︎歯の形成期にあたる6歳未満の小児が繰返し誤って飲用した場合、

フッ化物の過量摂取により歯に白い斑点やしみなどの症状が現れる場合があります。

 

3.フッ化物洗口の安全性

フッ化物洗口は、正しい応用方法で実施していれば健康被害が発生すること

はありません。

例えば、学校・園 でフッ化物洗口を実施した際、

誤って洗口液を1回分全量飲み込んだとして も問題はありません。

また、フッ化 物洗口を長期間継続することにより、フッ素が体に蓄積して

害を起こすということもありません。

それは、フッ化物洗口で口の中に残るフッ素の量

1日平均約 0.1〜0.2mg であり、お茶 1〜2杯に含まれる

フッ素量と同量にあたり、極めて微量だからです。

実際、子どもたちは飲食物からも毎日フッ化物を摂取していますが、

その フッ素量とフッ 化物洗口によって摂取するフッ素量をあわせても、

毎日摂取するのが望ましいとされている適正 摂取量にも満たないのが現状で、

ましてやこの量までは安全とされるフッ素摂取許容量と比べる と半分以下で す。

このことから、むし歯予防のためのフッ化物洗口については、

科学的にすでに安全性、有効性 が十分確立 しており、

内外の専門機関が一致して推奨しています。

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4.まとめ

近年、フッ化物洗口の実施が増えてきているのと同時にむし歯数の減少もみられます。

色んなフッ化物予防法がありますが、

むし歯予防効果が高くむし歯減少の割合が低いのは、フッ化物洗口です。

正しい方法で行われれば問題ありません。

ブクブクうがいが出来るようになったらフッ化物洗口をしましょう!

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