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歯科と肝臓病

2016/06/16





肝臓とは
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肝臓はただ黙々と働いている「静かなる臓器」といわれ、胆汁の生成、血液円滑輸送液生成、

増血、解毒・中和、ビタミン貯蔵、血液貯蔵、体液発生など、その役割は重要で、いろいろな働きをしています。

3つの大切な機能(肝心要と云うように)image
①生命活動に必要な栄養素の代謝や合成
②アルコールなどの有害物質の解毒作用
③不要な物質を排出する胆汁の合成・分泌

肝臓が悪くなったときのサイン
① 顔が淡黄色になる
 顔の皮膚の色が少し黄色みがかってきます。黄色が濃ければ濃いほど重症で、肝臓の悪い部分が大きいことを

    示します。また、黄色ではなく黒みがかっていたら、慢性的になっています。
② 手のひらや足の裏が黄色くなる
 手のひらや足の裏をギュツとにぎると、縦線ができます。その線のみぞが黄色みをおびていたら、

    肝臓障害があります。
③ 体中の肌が黄色くなる
 体のあちこちの皮膚が黄色くなり、つやがなくなっている。下肢、上肢、胸腹部などにあらわれやすい。
④ 自律神経失調を起こして不眠に
 肝臓は神経系に深い関係があり、機能が低下すると、自律神経失調を起こします。眠れない・

    熟睡できないなど睡眠不足が起こり、昼になると逆に眠気をもよおし、脱力状態となります。
⑤ 怒りっぱくなる
 肝臓は気をたかぶらせやすいので、これに異変が起これば、イライラしてすぐに怒る、

    精神が不安定などになります。
⑥ 肝臓の右上部が盛り上がる
 肝臓の位置の右上部分が盛り上がっていたら肝臓に異変がある証拠です。盛り上がりが、胃のほうにまで

    達していることもあり、胃の右横の季肋部下辺を押すと硬かったり強く押すと病的な痛みを感じる。

⑦ 右肩や首筋がこる
 肝臓機能が低下すると、筋肉、腱の収縮力が低下し、硬直しやすくなります。そのため、首こり、肩こり、

    背痛をはじめとして、ギックリ腰、関節痛になりやすいので、右肩がつるようにこり、首の筋もこることが多い。
⑧ 下肢がだるい
 ふくらはぎの下肢が非常にだるくなります。軽症の人は春から夏にかけて、重症になると一年中足が

    だるくなります。
⑨ 爪に縦の筋が出る
 肝臓機能に異常が生じると、爪の表面にしま状の縦の筋が出てきます。
 光のかげんで見えない場合、爪をいろいろな角度に動かしてみると、かすかに出ているものもよくわかります。
⑩ 爪の色が黄色みがかる
 爪が黄色くなるのは、重症になりつつある証拠です。
⑪ 目の白い部分が黄色くなる
 目に出るのも重症です。

 以上が簡単な見分け方です。


肝臓に悪影響なもの

肝臓病の初期症状のある人なども、次にあげる点に十分注意しましょう。

① アルコール類
 アルコール類、アルコール分を含む食品には注意。
② 薬物
 肝臓機能に負担がかかる薬物は、用いないほうがよいです。漢方薬や民間薬のように刺激の少ないものでも、

    肝臓に適さないものはよくありません。抗生物質・鎮痛・鎮静剤などは特によくありません。
③ 刺激の強い食品
 辛いものをはじめ、味の強いものすべてに注意が必要です。カレー、からしのかけすぎ、ニンニク、

    ねぎ類の食べすぎ、濃いコーヒーや紅茶、チョコレート、甘味の強いものの食べすぎなどに注意しましょう。
④ 油脂性の強いもの
 油脂性の強いものは避けましょう。とんかつ、フライ、てんぷら、うなぎ、魚肉の脂肪などに注意。

    植物油の野菜いためなどで、油性の栄養を補給します。
⑤ あずきと柿
 あずきと柿は、肝臓を冷やすので避けましょう。
⑥ 薬品を使った飲食物
 即席ラーメン、清涼飲料水など、防腐剤や着色料を使用した飲食物に注意しましょう。
⑦ 果物の食べ過ぎ
 酸性の強いものや水分の多い果物を食べ過ぎるのはよくありません。
⑧ イライラしたり怒ったりする
 怒ると肝臓機能が極度に低下し、胆汁が一時的に多く出て、減少します。それが続くと、

    肝臓機能がどんどん低下してきます。
⑨ 夜食は厳禁
 どんな病気でも夜食は禁物ですが、特に胃と肝臓に関する病気には厳禁です。

    自律神経を失調させたり、肝臓機能を狂わせるもととなります。
⑩ 神経の過労に注意
 肝臓には神経の過労がよくありません。テレビの見すぎ、本の読みすぎ、緊張の連続などに注意しましょう。
⑪ 甘いものは禁物
 甘いものは全身の働きを低下させ、肝臓機能に障害を与えます。主食によって糖分は十分にとれているので、

    それ以上のものは必要ないのです。
⑫ 炎天下での直射日光
 炎天下での作業や海水浴などは、肝臓病に有害で危険ですので直射日光は避けましょう。
⑬ 極度の温度変化や冷え込み
 極度の暑さや寒さは、肝臓に大きな負担がかかります。特にすねや足の冷えには注意しましょう。


 肝臓の機能を強化する
 肝臓障害になるのを避けることが第一条件ですが、弱っている肝臓を強化してはどうでしょうか。
① 早寝早起きで体操を心がける
 肝臓機能を高めるために夜は遅くても11時までに寝て、朝は早く起きて体操や散歩をしましょう。

    重症の人は、運動をして疲れたら眠るなど、できるだけ足の筋肉を使うようにしましょう。

② 肝臓によい食べ物を食べる
 栄養価が高く、消化吸収がよく、排泄が順調な食べ物をバランスよく食べましょう。
③ー日二食主義
 肝臓の機能は一日のうち、朝は排泄期にあたり、最もよく働いているので朝食をおさえたほうが

    肝臓に負担がかかりません。軽く食べるぐらいがよいでしょう。
④ なにごとにも怒らない、イライラしない
 イライラしたり、気がたっていたりすると、肝臓機能に障害が起こります。
⑤ よく動いて、疲れたら横になって休む
 横になって休むことが、なによりの休養ですが、横にばかりなっていると、

    かえって機能を低下させるのでほどほどにしましょう。

肝臓病によく効くお茶
● ハブ茶
 ハブ茶は、あらゆる病気に効く妙薬とされていますが、肝臓病にも大きな効力があります。

    そのほか、クチナシ、ニワヤナギ、カラスウリ、カワラヨモギ、リンドウなども、肝臓病によく効く民間薬です。
● クコ茶
 クコ茶は、漢方薬局などで置いてあるものを使用しても良いですし、野生の葉をとってきて陰干しに

    したものを煎じてもよいです。これをお茶がわりに飲むとよく効きます。


肝臓病と歯科治療

肝硬変・肝癌・ウィルス性肝炎・アルコール性肝炎 などの様々な肝臓病がありますが、

実はこれらは 歯科治療と大きく関係しているのです。肝臓病に よって本来の機能が低下または

消失してしまうと、 抜歯などの外科処置では「止血しにくい」「傷の治りが悪い」等の問題が起こる事があります。

また 解毒作用の低下から抗生物質や鎮痛剤・麻酔薬などの薬物が効き過ぎたり、体内から抜けずに

副作用が出たりする事もあります。 逆に服用する薬の種類によっては肝機能に影響を与え、

肝臓の状態を悪化させる事もあります。

ウイルス性肝炎

急性、慢性、劇症型などの病態があり、感染力を持つものもあります。
特にB型とC型では強い感染力を持ち、血液などの体液で感染します。
歯科治療の中には、口の中に出血を伴うものがあり(抜歯や歯石除去など)
これが医療従事者や他の患者さんに感染する危険をもたらします。
歯科医院では、徹底的な滅菌などにより感染の危険が大きく減少します。

しかし『キァリア』という感染して感染力もあるのに、発症しておらず本人も気が付いていない

場合は注意が必要です。
肝炎に罹っている人でも歯科治療は十分に出来ます。
自分が肝炎であることを診療前に必ず伝えることも感染拡大の防止につながりますので、

是非自己申告するようにして下さい。


 歯科治療をうけるにあたり以下のようなリスクが考えられます

①  肝臓の機能が低下していると、血液を固める凝固因子や血小板が少なくなり、

    抜歯のときなどに止血しにくいことがあります。
    肝炎でインターフェロン治療を行っている方も血小板が少なくなります。
②  抜歯後の傷が治りにくく、また感染を起しやすくなります。
    アルブミンというタンパク質が少なくなるので、傷が治りにくくなり、また、血液の白血球が減って

    細菌感染を起こしやすくなります。
    インターフェロン治療中も白血球が少なくなるので注意が必要です。
③  薬が効きすぎることがあります。
    肝臓で薬を代謝する力が弱くなるので、薬が効きすぎたり、薬の副作用が強く出ることがあります。
    たとえば抜歯後に処方する痛み止めや抗菌薬(抗生物質)で、薬剤性肝炎が起きることがあるので注意が必要です。

 

 

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