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口腔乾燥症がもたらす影響とは?

2016/08/08



 

お口の中が乾燥することで、どんなことが起こるかご存知でしょうか?

それは、口腔内だけではなく、食べる機能など様々な影響が出てきます。

 

1.歯への影響

むし歯や歯周病は、唾液の自浄作用などが大きく影響し、

特に高齢者では、根面う蝕の発症や、歯周炎の悪化に関連しています。

 

 ①口腔乾燥症とむし歯

むし歯の発症には、むし歯菌・歯の抵抗性・砂糖などが深く関わり、

唾液の役割も見逃すことができないのです。

 

唾液の4つの働き

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唾液の分泌が少なく、口が乾燥した状態が多いほど、むし歯リスクは高くなります。 

 

②口腔乾燥症と歯周病

唾液には抗菌作用があり、口腔内の雑菌の繁殖を防いでいるのです。

そのため、慢性的な口腔乾燥症の方は雑菌が繁殖しやすく、

むし歯や歯周病のリスクが高まってしまうのです。

 

③義歯不適合・違和感

義歯の安定にも唾液が必要になってきます。

唾液分泌が低下した口腔乾燥症の患者さんでは、義歯のトラブルが多くみられ、

唾液の粘着力や接着力が低下して、口腔粘膜の保湿度が低くなることで

義歯の維持力が低下し、義歯は不安定になり脱落しやすくなります。

※唾液分泌が改善されることで、

義歯の安定感や違和感が改善されることも多くみられています。

 

2.口腔粘膜への影響

 

①舌の発赤・舌痛症・口腔粘膜の症状

乾燥により、平滑な舌、また気道の感染も生じやすくなることで、

舌の先が赤くみられることもあります。

唾液分泌低下で舌粘膜や口腔粘膜の摩擦力が高くなり、小さなキズが生じやすくなり

痛みや潰瘍(口内炎)などがみられるようになります。

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潰瘍の治りが遅くなったり、再発したり、義歯による粘膜の痛みや違和感なども増加します。

 

②舌苔(ぜったい:舌の表面がこけ状にみえる)

口腔乾燥が生じると、口腔内で十分に咀嚼できないため胃腸障害にまで

及ぶこともあり、このような症例で、舌苔が増加したり口腔内の

水分低下などで、舌苔が黄色くなり、舌苔は全身状態と関連してきます。

 

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無理な力で除去すると傷がつきやすいので、軽い力での清掃や保湿を中心として

口腔ケアを行うことで改善します。

※舌ケアについては、2015.10.28「舌苔」のブログを参照下さい!

  

3.お口の中への影響

 

①口腔乾燥感

口腔内の乾燥感は、口蓋部や舌に現れやすい。

 

②唾液の粘調感

漿液性唾液(サラサラ唾液)である耳下腺唾液が少なくなるために、

粘性が強くなりやすくなります。

そうなると食物のカスが口腔内の粘膜に付着して残りやすくなります。

 

③味覚異常

味を感じる味蕾(みらい)は、水分に溶けるものを味として感じます。

このため唾液分泌低下や口腔乾燥があると、味覚の低下や味覚異常を引き起こ

すことがあります。 

 

④口腔乾燥症と口臭

口臭の発症原因はおもに3つあります。歯周病・舌苔・口腔乾燥(ドライマウス)

これらの要因が単独もしくは複数関与して口臭を発生させます。

 

4.食べる機能への影響

 

①食物摂取困難

粘膜が乾燥や摩擦力で、食物摂取が困難になり舌や頬粘膜、

口唇などが自由に動かせないことで、咀嚼しにくくなります。

 

②嚥下障害

咽喉頭部粘膜の乾燥や唾液による食塊形成が障害されることで、嚥下障害が

生じやすくなります。

※ 食塊形成とは、

噛み砕いた食べ物を、飲み込みやすいように口の中でもう一度丸めて塊にする作業 。

 

③感染症と誤嚥性肺炎

唾液分泌低下があると口腔内に長期間、食べ物のカスなどが残った状態になり、

むし歯発生や感染症を増加させます。

口腔乾燥は咀嚼障害や嚥下障害にも影響があることから、特に要介護高齢者では

肺炎をおこしやすくなります。

 

まとめ

特に高齢者の方は、唾液が出にくくなってきて口の中が乾燥することにより、

さまざまな影響が出てくる事が分かるかと思います。

そのため、口腔ケアーが大事になってきます。まず、お口の中が乾燥する方は、

歯科医師や歯科衛生士に、気軽にご相談してみて下さい。

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