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お口の乾き、感じていませんか?

2016/08/18








シェーグレン症候群って⁇

シェーグレン症候群は、スウェーデンの眼科医ヘンリック・シェーグレン博士にちなんで名付けられた疾患です。
自己免疫疾患の代表的疾患であり、主に、目が乾く、口が渇く、関節が痛い、疲れやすい等の症状があります。

しかし、患者さんによりこれら以外の何らかの症状や病変が出ることがあります。
患者さんの多くは40~60歳の女性となっています。       
通常、外部からバクテリアや異物が進入すると、免疫反応が働き、免疫担当細胞がそれらを食べたり、

無力化したり、外へ追い出すなどして、自己の体を守っています。
自己免疫疾患では、自分の体の組織に対して免疫反応が働いて、自己の正常な組織(細胞)を

攻撃するために障害が生じます。
シェーグレン症候群で、免疫反応の主な標的となる臓器は涙腺と唾液腺です。

自分の免疫反応、主にリンパ球が、腺細胞や導管細胞を攻撃してその組織を破壊し、

腺の機能が阻害されて、涙が出ない、唾液が出ない、目が乾く、口が渇くという症状になります。
目と口以外の組織、例えば甲状腺や肺、肝臓、腎臓といった臓器に関しても免疫反応が働いて

障害が起こってくることがあります。これが、シェーグレン症候群における全身症状の1つです。

このように、シェーグレン症候群は、

涙腺、唾液腺の臓器特異的疾患
● 臓器に関係なく全身的な病変を伴う全身性疾患



という2つの側面を持つ疾患と考えられています。

    治療法、薬、口腔乾燥症状の治療

 

シェーグレン症候群は、唾液腺や涙腺の何らかの自己免疫反応をもとに起こる慢性炎症性疾患ですが、

その正確な発症病理についてはいまだ解明されていません。
そのため、現在は病気の原因そのものを取り除くという根本的な治療法は見つかっておらず、

現在の治療法としては、病気の進行を抑えたり、症状を和らげるといった対処療法に治療の主眼が

おかれています。
具体的には口の乾燥、目の乾燥に対する治療が主になります。
その他、関節リウマチなどの膠原病を合併している場合には、膠原病の治療が主な治療になります。

口腔乾燥症状に対する治療は、
● 唾液の分泌促進
● 唾液の補充
● むし歯の予防と治療
● 口腔のカンジタ症状に対する予防と治療

に分けられます。

唾液の分泌促進
唾液分泌を刺激するものとして、シュガーレスガムやレモン、梅干などがあります。

また、耳下腺や顎下腺マッサージ等の刺激によって、唾液分泌が促進することが知られています。
内服薬としては、従来より、去痰薬、利胆薬、あるいは漢方薬などが用いられてきましたが、

近年、唾液腺細胞を直接刺激して唾液分泌を促す画期的な薬剤である、セビメリン塩酸塩水和物と

ピロカルピン塩酸塩が登場しました。
最近ではこの2剤が最もよく用いられるようになりました。

唾液の補充
唾液を補充する方法として、人工唾液剤が用いられます。
口腔乾燥感があるときに使用するもので、一時的な効果が期待できます。

むし歯の予防と治療
唾液は口腔内に潤いを与えて、飲食や会話をスムーズにする作用はもちろんのこと、

その他食物の消化作用、粘膜の保護作用、殺菌作用といった重要な働きを有しています。
唾液量が減少するシェーグレン症候群では、これらのさまざまな効能がなくなり

むし歯になりやすくなるため、口腔内をできるだけ清潔に保つ衛生管理が重要です。
水分補給も大切ですが、糖分の入った飲み物やお菓子類はむし歯の原因になるので注意が必要です。

口腔カンジタ症
口腔カンジタ症は、口腔内の乾燥によって発病します。含嗽剤によるうがいや抗真菌剤の内服で治療します。



口腔カンジタ症、唾液腺マッサージについては後日くわしく説明しますので参考にされてください

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