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歯周病と糖尿病の深い関係
2019/03/28
歯周病と糖尿病は、国民的病気でもあり知っている方は多いと思います。
糖尿病は、全身的病気、歯周病は、口の中だけと思われますが、実は深い関係があるというのが分かってきました。
糖尿病とは血液中に糖分が溜まってしまう高血糖が続く病気です。
1.目が見えなくなる
2.腎臓が悪くなる
3.神経の感覚が麻痺する
4.傷の治りが悪くなる
5.動脈硬化
6.骨がもろくなる
7.歯周病が悪化する
実は歯周病と糖尿病がお互いに悪影響を与え、それぞれの病気にかかりやすく、悪化しやすい状態になると言われています。
慢性的な高血糖による口腔内の変化
唾液の分泌量が減少する(口が渇く)
糖を好む歯周病原細菌が増加する
白血球の機能が低下する
歯肉の中の血管がもろくなり、出血しやすくなる
自己免疫力が落ちるため、 炎症がみられる歯肉の修復能力が低下する
歯周病原細菌に対する抵抗力が低くなる
歯周病原細菌が繁殖する、歯周病に感染しやすく、悪化しやすい
歯周病による糖尿病への影響
歯周病菌は強力な毒素を作り、増加する(LPS 内毒素)
体はこれを排除しようとして強烈な炎症を起こす
↓
内毒素による炎症は、血管を通り全身に波及する
↓
インスリンの働きを邪魔する
起炎物質はインスリン作用を減弱させる
↓
血糖の上昇
糖尿病が悪化しやすい
口腔と全身の健康のために大切なこと
・歯科への定期的な通院
歯周治療
歯ブラシが届かない歯周ポケット内を機械を使って清掃
機械を使うことで炎症マーカー ヘモグロビンa1cが減少する
・生活習慣の改善
歯周治療+食事 運動療法 さらに効果大
・ 医科への定期的な通院
歯周病も糖尿病もともに痛くない、急性症状が出にくいことで特に働き盛りの世代に未受診の方が多いとも言われています
・ホームケア
歯ブラシで歯周病の原因となるプラークが付着している歯と歯肉の境目を丁寧に 清掃します。 取りきれないところは歯間ブラシや糸ようじなどの清掃器具を使うと効果があります
※歯磨きの方法については歯科衛生士にお気軽にご相談ください